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抗インフルエンザ薬などの在庫の現状

僕は、いくつかの病院と診療所でバイトしているのだが、そのうちいくつかの医療機関の門前薬局ではそろそろタミフルが欠乏しそう。

先々週くらいから、子供向けのタミフルドライシロップがなくなったところがいくつか。現在は、大人用のタミフルカプセルを割って、それを子供用に巻きなおして、子供用の「タミフル散」を作っている状況。
その大人用のタミフルカプセルも今週中にはなくなる薬局がでてくるかも。
ちなみに、リレンザは早いところでは先々週くらいからなくなりつつある。

インフルエンザ検査キットも今週から来週にかけて足りなくなる見込みだったけれど、うちはなんとか追加で入手できて、当面はインフルエンザの検査ができないという状況は回避できた。でも、やっぱり、早晩不足する事態になることは避けられそうにない。

個人的には、タミフルやリレンザには、別にインフルエンザ重症化の頻度を下げるというエビデンスがあるわけでもないし、なかったらなかったで困らないという気もする。
インフルエンザ検査キットだって、そんなものができたのはつい最近のこと。それまでは、そんなものはなかったけれど、それでも、医師の診察だけで、それなりの診断精度でインフルエンザの診断をしていた。

本当に必要な薬とか検査ってのは何なのか、社会全体として改めて考えてみるいい機会になるかもしれない。

経験のある医者なら、検査キットがなくたって、インフルエンザの診断くらいそれなりの精度でできる。それに、そういう人であれば、今後、本当に薬がなくなったとしても、それなりの治療はできるはずだから。

面倒なのは、「インフルエンザ検査」とか「インフルエンザ治療薬」というものがないと、混乱したり、困る立場に立たされる患者がいること。
別に、その患者が悪いわけでもなくて、会社とか学校とかで、発熱していたら必ず医者で「インフルエンザの検査」を受けてきてくださいって言われている人がいっぱいいる。
そういう人は、検査キットがない診療所で、「ほぼ間違いなくインフルエンザです」って診断されて、タミフルもらって、それでも、会社から言われているからっていって、他の病院にいって検査してもらわなくちゃって。。。

当然、そんな人が動きまわれば、余計に周囲にインフルエンザを蔓延させるわけで。

僕たちの社会、学校とか会社とかは、なんというか、医学に対しても、数字とか、マルバツがでてくるような検査を前提にしていることが多くなっていて、それを、過剰に信用する傾向にあるよう。
本当はもちろん、そんな検査は、結構エラーも多いし、過信してはいけないんだけれど。
そして、その代わり、そういう検査よりも、時に正確ですらある、経験に基づく直感とか、職人芸とか、そういうものを扱うのが苦手になった様子。

それは、たぶん、そういう機関が、「結果」をなんらかの記録にして残さなくちゃいけない都合上、定型的なフォーマットに収まりにくいものを扱いにくくなっているっていうことなんだと思う。

たぶん、これは、医療だけの問題ではなくて、他の分野でも同じじゃないかとも思うんだけれど。

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