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シャングリラ・ダイエットの理論

シャングリラ・ダイエットっていうのは、アメリカのセス・ロバーツ氏が考え出した、ちょっと奇妙なダイエット法。
同氏の著書(日本語訳も出ている)を読むと、このダイエット法は、下記のような食欲を生体が制御するメカニズムについての同氏の仮説をもとに、作り出されたものである。
このメカニズムっていうのは、彼の著書では、あちこちに分散しており、また、記載がはっきりしないところもあり、分かりにくいのだが、まとめると

  1. 人間の脳には、食べたもののカロリーを推定する「カロリー推定モジュール」のようなものが存在する。
    これは、食べたものの味から、接種したカロリーを推定するしかけである。このモジュールは、食べたものの味とカロリーをもとに学習している。だから、たとえば、チーズバーガーなど、チーズ味で高カロリーのものばかりを食べると、学習の結果、チーズ味のものは、高カロリーだと学習するようになる。あるいは、アスパルテームやサッカリンなど、甘くて低カロリーなものをたくさん食べると、甘いものは低カロリーだと推定するようになる。

  2. この「カロリー推定モジュール」には、いくつかのバグがある。
    この「カロリー推定モジュール」はいくつかの食物については、間違ったカロリー推定をする。ほぼ完全に味の無いものや、純粋な甘い味以外に味の無いものについては、高カロリーであっても高カロリーだと推定することが出来ない。例えば、不純物の無い(普通の)砂糖、エクストラライトオリーブオイル(味の最も薄いオリーブオイル)は、高カロリーだが、高カロリーだと認識されない。

  3. 脳は、「カロリー推定モジュール」の推定に基づき、セットポイントを定める。
    脳は、「カロリー推定モジュール」の推定する最近数日間の一日あたりの「推定摂取カロリー」をもとに、自分が食物が不足している環境にいるのか、それとも、食物が豊富な環境にいるのか、推測する。つまり、「推定摂取カロリー」が多ければ、食物が豊富だと推測する。
    そして、食物が豊富だと推測したら、食物が豊富なうちに、カロリーを摂取して、飢餓に備えようとする。
    つまり、「推定摂取カロリー」が高ければ、目標体重(体重のセットポイント)を高くし、その目標体重に達するまで、食欲を増進させる。

というわけで、一定量の白砂糖(あるいは、砂糖水)、もしくは、味の無いオイルを摂取することで、食欲を減らすことが出来るというわけなのだが、上の理論から、どうしてそういうことになるかは、各自考えてみてほしい。

これは、通常の、つまり、現在の主流の医学/生理学からは、好意的に見ても、かなり突飛な説だと解釈されると思う。
一応、同氏によるとpublishされた「科学的根拠」もあるということであるが、正直のところ、セス・ロバーツ氏があげている「科学的根拠」というのは、他にも解釈が成り立ちうるもので、正直、これだけの大きな仮説を証明するほどの根拠とは言いがたい。
また、現在よく知られている体重のセットポイントに関連する生体メカニズムの挙動、たとえば、レプチンのような物質に関連する生体の挙動は、ロバーツ氏の仮説にあるメカニズムとは、大きく異なる。

現代医学の観点からは、信用しがたいダイエット法だ。でも、簡単なルールに従ってオリーブオイルを飲む(もしくは、砂糖をなめる)という以外、しなくてはならないことがほとんどないという手軽さは、大きな魅力である。

というわけで、先月から、物は試しとやってみることにしたわけだ。

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